古河建純 インターネットBlog: FM TOWNS(その1)
私のマンションの片隅に、まだFM TOWNSがおいてある。
FM TOWNSは15年前に富士通が世の中に送り出したマルチメディアパソコンである。
私は富士通時代にこのFM TOWNSの開発を担当した。
めちゃくちゃ続きが楽しみ。実は私が初めて買ったパソコンもこのFM TOWNS(FMとTOWNSの間にハイフンはいらないらしい・・・)
当時、FM TOWNS消滅時に現れたWindows95ですら、「DOSの上に乗っかったなんちゃって32bitOS」だったという中で、先進の純粋32bit OS(TOWNS OS)を搭載。PC-98の640KBの壁なんてありゃしないし、ページングって何だよ?といった、当時にしては最先端のマシンだったわけです(ちょっと技術的な所はうろ覚え)。当時のFM TOWNS専門誌、Oh!FM TOWNSとかには、そういう先進的な部分を訴えたかったのか、32bitだとセグメントがなんとかとかなんで、何ビット毎にデータをおいた方が処理が早いとか、やたらと難しい情報が載ってました。FM6音、PCM8音というぶっちぎりのサウンド機能。赤本立ち読みして、レジスタのアドレス暗記して家に帰り、F-BASIC386でFM音源音色エディタとか作りましたよ。世界初のCD-ROM標準搭載機。当時はマルチメディアという言葉が無くて、ハイパーメディアとか謳われてました。OSだって普通にCD-ROMからブートしてました。AT互換機でCD-ROMブートが出来るようになったのって割と最近ですけど、FM TOWNSは出た当初から当たり前に出来ていたことでした。
ゲームも画期的な物が多かった。やれ、ラスタスクロールだ、くらえ驚異の0.5ドットスクロールとか、動け!DAPSとか分かる人にしか分かるまい。実行ファイルの拡張子はEXEじゃなくてEXPだった。CD-ROMならではの、フリーソフトコレクションとか楽しみだった。これだけでいろいろ遊べたからね。
今思えば、購入してたHigh Cコンパイラをまじめに勉強してれば、もっと面白いマシンだったんだろうな。
TOWNSは今でも熱いユーザーが多いみたいで、Googleで検索すると山ほど出てきます。ていうか、ユーザー熱すぎます。FM TOWNSの情報をWikiでまとめてあるとかだけではなく、TOWNS用Debianって・・・(笑)。しかもそれでPostgresql動かしている人もいる。
それだけ、印象に残るマシンだったんですよねぇ。
(そういや、当時からGNU Linuxとかなんとか名前は聞いていたような気がするな。とすると結構Towns Linuxの歴史は古いのかも)
ともかく、Niftyの古川社長のFM-TOWNS話。要チェックだ。