機会があって、リチャード・コッチ著の「80対20の法則」という本を読んだ。中身は所々あまり根拠が無さそうなところが見受けられるが(というか著者の経験をそのまま信じられるかなんだけど)、自分の周りと照らし合わせてなるほどなーということが結構多かった。
企業の80%の利益は20%の顧客から生み出されて、20%の社員から80%の利益が生み出されているといのが著者のいう80対20の法則なのです。時間の使い方とかリソースのかけ方とかさらにはライフスタイルにおいてもこれは当てはまると。だから、多数のどうでもいい所に資源を使わずに、少数の重要な所を重点的に攻めろって言ってるわけですね。
たしかに、もともと効果がない所にいくら金をかけても、対して効果は期待できないわけで、効果がある所にどんどん力を入れていくのは当たり前と言えば、当たり前なのですが、著者はほとんどの企業はそれができていないと言ってます。
確かにそうなのです。言われてみれば当たり前だけど、周りを見回すと確かに出来ていないのです。例えば、ソフトなんかだと5,6年前の古いバージョンを使い続けているユーザーに対してのサポート打ち切りがなぜ出来ないのか?とかですね。ちゃんとバージョンアップしてくれるユーザーを優遇すべきなのに、かえって古いバージョンのサポートの方に時間を取られてしまう。企業にとってどちらが「上客」なのか?という話しです。
また、著者はこれを実行するには時には非情にもならないといけないと書いています。まあ、80%に関しては、ある意味切り捨てる(とまでは書いてないけど)事になるわけですからね。
でも、これを読んでいて地元のPCパーツのショップのステップアップPCを思い浮かべましたよ。
最初に書いておくと私はあまりここは好きではないので、ここではなるべく買わないようにしています。というのも行くたびに不快な気持ちになるのです。一言で言えば接客が悪い。ただ、ここはネット上で価格表が常に更新されているし、そろってるパーツも安くて、他にはない欲しい物が置いてあるので、仕方なく買いに行くことがあります。これで対応が良ければなぁと思うのだが、どうもこれには理由があるらしい。聞いた話によると、この店は「素人は相手にしない」という戦略のようなのです。最初聞いたときは、なにを言ってやがるんだと思ったんだけど、ホームページの店長のコメント見てわかりました。素人相手だとサポートが大変なのです。このパーツはこのマザーボードに付けられるの?とかいちいち調べてたらきりがないということでしょう。これも80対20の法則だなと思いました。手のかからない上客のみを相手にして、工数のかかる素人は相手にしない。ここでの禁句は「この××は○○で使えますか?」。きっと不快な答えが返ってきます(笑)。特にこういう初歩的な質問はタブーみたいですな(笑)
まあ、しかしここは凄く儲けているみたいで、商売やる限りは善人面ばっかしてたらいかんのだなぁと思いましたよ。それがなかなかやれないから、みんな金持ちにはなれんのだろうね。やっぱ、あんまり嫌われたくないからなぁ(笑)
さてさて、本の話しに戻るが、これは営業戦略の話しだけではなくて、日々の仕事の仕方もそうで、間違った努力は無駄で、楽して最大の効果をということを謳っています。ここに関しては大いに賛成。身近なソフト開発に置き換えるなら付加価値の高い機能に力を注げってことです。そんなのどうでもいいよ、というところに時間をかけるなということですな。
この本の内容をそのままフル活用すると、なんだか他人に計算高くずるがしこい奴だという印象を与えることでしょう。でも、金持ちって多かれ少なかれこんな印象あるよな。これをうまくごまかして実践できるスキルも必要かもしれないですね。まあ、しかし俺ってちょっと要領悪いよなぁとか思う人はよんでみると少し目から鱗かもしれません。しかし、くれぐれも実践するときは注意しよう。間違った使い方すると「貧乏な上にただの嫌われ者」になっちゃうよ。
80対20の法則
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