90年代後半はT-BOLANやDEENとかのBeing系とも呼べるアーティストが全盛だった。でも、どの曲も「とりあえずオケヒット((オーケストラヒットの略。オーケストラ全員で「ジャンっ!」と鳴らした音を録音した物がよくシンセサイザーなんかに入っている))鳴らしておけば迫力出るだろ?」みたいなアレンジで、正直うんざりしてた((アレンジ以外は嫌いじゃなかったのでBeing系も結構聴いてはいました、というかこのころ邦楽はBeing一色だった))。
そんな時に友達に借りたアルバムが岡村靖幸の「禁じられた生きがい」と「家庭教師」((一応、アルバムの名前です))。
MIDI((コンピューターを使ってシンセサイザーを自動演奏させる為の規格))で打ち込みとかで遊んでた自分にとっては、歌もさることながら、その楽曲の奇抜なアレンジにものすごい衝撃を受けた。うねりまくりのベースに、ホーンセクションは絡むは、意表をついた効果音がバキューンと鳴る曲もあれば、いきなりブラスバンド((一曲丸ごとではなくて曲の途中でいきなり「ぶらすばーん!」と靖幸が叫んで、ブラスバンドが出てくる(笑 ))の演奏が始まったり、かと思えばグシャっとしたギターサウンドが艶めかしかったり、子供が「オーイエー」((靖幸はこのオーイエーが大好きなのか、他の曲にもよく使われている))だったり、そんな中に靖幸のボーカルが絶妙に乗っかって生み出される勢いってのはもう凄い。なんでそこでこういう音を入れるかなぁ?と言うような常識破りなアレンジなんだけど、不思議とばっちりハマってるから、つくづく凄い。歌詞も深く考えると「それどういう意味なんだよ!?」とつっこみどころ満載だけど、迫力のあるボーカルで思いっきり歌われると、むしろ潔い。
どっから、そんな曲と歌詞が思い浮かぶのか到底理解できない、そんな岡村靖幸がとうとう、やっと、ついに、ついに、ついに、ついに、ついに、ついに、ついに、ついにって何回言ったでしょう?9年ぶりの新譜が出たので手に入れました。
で、毛が生えてました。
アルバムに。
なんか、もあもあってしてるんてす。びっくりしましたよ。抜け毛もちょっとひどいですが。
二枚組で一枚は「ミラクルジャンプ」のプロモDVDです。意味わかりませんが、リングで靖幸大暴れです。相変わらず個性的なダンスを踊りまくっておりました。
アルバムは8曲でちょっと短め。ほとんどシングルなので、シングルを聞いていた自分にとっては新曲は数曲。これはやや残念。でも、シングル聞いていない人はいいかも。何曲かはノンストップでつながってます。それが結構良かったりする。
1曲目の「5!!モンキー」はいかにも岡村靖幸の低音の効いた曲。「ア・チ・チ・チ」はミラクルジャンプのカップリングだった曲。調子はずれの笛の音(?)の不協和音がくせになりそうな感じ。
ミラクルジャンプは、「あの娘僕がロングシュート決めたらどんな顔するだろう((曲名だって))」のようなギターかき鳴らし系のさわやか風靖幸青春ポップスといった感じ。HEY×3のエンディングらしいね。
「ファミリーチャイム」は昔の岡村靖幸を思わせるスローなバラード(?)
8曲目のマシュマロハネムーン?セックスはライブのアレンジと一緒でした。オリジナルも好きだけど、これもいいね。
シングル先に聴いてたから、半分以上は知ってる曲だったので新鮮味がないけど、改めて全体聴いてみると、なかなかノリのいい曲が集まっている感じ。
カルアミルクのようなバラードはないけどね。
ハレンチとか真夜中のサイクリングは入ってなかったね。レコード会社移籍の関係かも。これはまぁOHベストで聞けばいいのかも、というわけで今度はOHベストを紹介してみる。