SynologyのNASをはじめて使ってみたのですがSHR(Synology Hybrid Raid)だと少しお得に運用出来そうです。
前回の話
使っているNAS
Synology NASキット 4ベイ DS923+/G【ガイドブック付】 RyzenCPU 4GBメモリ搭載 スタンダードユーザー向け …
目次
SHRとは
正確な説明は公式のページを見るとよいでしょう。
Synology Hybrid RAID(SHR)とは? – Synology ナレッジセンター
Synology独自のRAID方式といったものです。
「独自方式?え~…」と私も気になったのですが、そもそもRAIDにした時点でRAIDコントローラー毎の独自形式みたいなもん(だと思ってるんだけど合ってるよね?)なので、独自形式だからというデメリットは特にないかなと思い今は気にせず使っています。
SHRは容量が有効活用できる
RAID5で最初構築しようと思ったのですが、SHRの場合は各ストレージの容量を全て同じにしなくても無駄があまり出ないというのが非常に魅力的に感じました。
RAID5の場合は6TBと6TBと2TBのストレージを入れても、一番容量の少ない2TBが3本と見なされて4TB程度 (2TBはパリティー)になります。
SHRだと8TB程度まで使えます。
SHRで使える容量は、全部のストレージの容量を足して、最後に一番でかいストレージの容量を引いた値になるそうです。
正確な容量計算はこちら使うとよいでしょう。
微妙にRAID5の方が容量効率良い時もある
本当に気にするほどでは全くないのですが意外だったのでご紹介。
今の私のSynology DS923+のストレージはこんな状況です。
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6TBが3本、3TBが一本入ってる感じです。表示は若干少なく表示されて5.5TBとかになってますが。
今、右上にあるように使える容量が13.6TBなわけです。
さっきのRAID計算機でRAID5との容量比較してみましょうか。
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水色の部分が実際に使える容量ですね。RAID5は8.2TBしか使えないのに、SHRは13.6TBも使えます。
じゃあ、容量を増やすとしましょう。例えば1年後8TBが値段的に「お手頃」になっていたとして3TBのドライブを8TBに入れ替えてみましょう。
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あれあれ?SHRの方がほんの少し容量が少なくなってしまいました😀
詳しい理屈はわかりませんがSHRの解説ページを見る限りストレージ内を分割して管理しているようなので、その分「多少」の無駄が出てしまうのでしょう。
0.1TBなんてたかが知れてますし、この後に紹介するように基本的にはSHRの方が拡張しやすいのでデメリットにすらならないとは思います。
ここからがSHRの本領発揮
さて、しばらくして6TBのドライブが壊れたので8TBと入れ替えた…とするとどうなるでしょう。
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SHRの方は使える容量増えましたが、RAID5は変化無しです。
次に容量が足りなくなったので、仮にその頃には10TBが一番お得だったとして6TBと入れ替えてみましょう。
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SHRは20TBまで拡張できましたが、RAID5は容量が増えません。
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一番容量の低い6TBを入れ替えたらやっとRAID5でも容量が増えました。
つまり、RAID5で容量が足りなくなってきたら、足を引っ張っている一番容量の少ないドライブをいっぺんに全部変えないとだめなんですね。
そんなわけで、大抵の場合でRAID5よりストレージを効率良く使えるので、SynologyのNAS使うならSHRを使うのが一番よいと思いました。
今の所、SHRで何か問題が起きたこともないし、そういう話も聞かないので今後もSHRで運用していくと思います。
それでもNASに動画素材を置かない理由
それでも結局、動画素材についてはNASに置かずに裸のHDDを繋いで保管しています。
理由はコスパと速度です。
速度については10Gbps環境にすれば解決すると思います。
ただコスパだけは裸のHDD2本に同じデータをコピーするというやり方が安いんですよね。
今、だいたい15TBぐらいの素材があって、それのコピーがあるので30TB分のストレージがあります。
ここからあと6TBの素材を保存できるようにしたいって時は、今だと6TBのHDDを2本買えば済みます。NASのようにドライブを差し込むベイに限りがあるわけではないので買った分そのまま増えます。
NASで6TB増やすとなると、例えば今が6TB x 4本だとします。
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ここから6TB増やすには、うちのNAS4ベイなので既に入っている6TBのドライブを容量の大きいものに入れ替えないといけません。
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結局、8TBを4本買わないと6TB容量を増やすことが出来ません。
拡張ユニットもあるが
実はSynology DS923+にはベイを拡張するユニットがあります。
【NAS用拡張ユニット】Synology DX517 [5ベイ / SATA対応/Synology DiskStation専用]
これをつけるとさらに5ベイ追加できますし、これなら6TB新たに追加するとほぼ6TB使える容量が増えます。
とはいえども、これも5つの追加ベイが埋まるまでです。
まあー6TBを5つも買い足すのは数年後になりそうですが、コスパで考えるとネイキッドHDDなんですよね…(そもそもこの拡張ユニットも高いし)。
まとめ
そんなわけでSynlogyのSHRが良いよという話でした。
動画素材は置けてませんけど、PCのバックアップがSynlogyのツールで非常に楽になったので、次回はそのあたりを書いてみたいと思います。