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Portacapture X8経由でStudio Oneのアンプシミュレーターを使う

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Windows PCでPortacapture X8経由でStudio Oneのアンプシミュレーターを通った音を聞きながらギターを練習、録音する方法が今までわからなかったのですが、試行錯誤してやり方を見つけました。

音がループ(ハウリング)する

ギターの音をDAWのアンプシミュレーターでギターらしい歪んだ音にして録音、そして演奏中も歪んだ音を聞きながら演奏する…ということをやろうとしてました。

ただ、いざやってみるとギターの音がループしたようになってハウリングしまくったんですね。接続としてはこんな感じでした。

ギター > Portacapture X8 > PC > Studio One > Portacapture X8 > モニターヘッドフォン

これで録音すると録音された音もですし、モニターヘッドフォンから聞こえる音もハウリングしまくり。Studio OneからまたPortacapture X8に戻しているので、それをやめて再生は別のスピーカーにしようともしたのですがWindowsはどうやら録音と再生デバイスをわけることが出来ないっぽい(ASIO4ALLとか試したけどうまくできなかった)。

MacはStudio Oneの設定画面で録音と再生のデバイスを別々に指定出来るんですけどね…。

Portacapture X8の設定

なんとかできるようになったので説明していきます。Portacapture X8とStudio Oneの設定が絡み合うので、接続方法を最初から説明していきます。

各ケーブルの接続

まずはPortacapture X8の接続です。

USB端子はWindows PC、モニター用ヘッドフォンをヘッドフォン端子に、そしてギターを私はXLR端子の4に差し込みました。

入力選択

各端子の入力をどのトラックに入れるか指定します。Portacapture X8のMANUALアプリを起動。左上のメニューから入力選択を選びます。

私はトラック1-2をXLR端子の3-4にしました。XLR端子の4にギター挿してますのでギターの音はトラック2に入るわけです。

Studio Oneのアンプシミュレーターを掛けたギターの音や、打ち込んだ伴奏をモニターヘッドフォンで聴きたいのでトラック3-4にはUSBを指定しました。

トラック5-6は今回使いませんがEXT IN を指定しています。

こうすることでHOME 画面に3、4、USB、EXTのメーターが表示されるようになるはずです。

入力設定

ただ、たぶんギターを弾いてもメーターがほとんど反応しないはずです。右下の入力 ボタンを押して画面を切り替えます。

マイクのマークを押してGAIN切り替えHIGH にします。 合わせてGAIN のバーを上下にスライドして音量を適切にします。ファンタム はオフですね。ギターシールドの場合、設計上オンにしてても壊れないらしいですが。

ミキサー設定

あともう一つ。このままだと差し込んだギターの生音と、Studio Oneでアンプシミュレーター掛けた音の両方がモニターヘッドフォンで聞こえてしまいます。左下のミキサーのボタンで画面を切り替えて、4番のフェーダーを一番下に下げます。

実はここがハマったポイントの一つでした。てっきりこのミキサーをゼロにするとPCにも音が入らなくなるのかと思ってました。

このミキサー画面というのはPortacapture X8に取り込んでいる音を調整するものであり、調整したものはステレオミックスとしてPortacapture X8のモニターヘッドフォン端子や、後で出てくるUSBオーディオチャンネルの1-2で確認できます。あとで書きますが、ステレオミックス以外にも各端子の入力をそのままPCに送れるので、ここで4番のギターをゼロにしても問題ありません。

Windows PCの設定

これ必須かわからないですけど(追記 32bit float録音する時だけ必須でした)、Windowsの場合はオーディオインターフェース毎に対応するASIOドライバーというものが提供されているので、それをインストールします。

https://tascam.jp/jp/product/portacapture_x8/download

TASCAM Portacapture Settings Panelというソフトがインストールされます。

私はせっかくなので32bit floatをONにしておきました。

Studio Oneの設定

オーディオI/O設定

ソングを一つ作って、下の方の○○.○kHzのあたりをクリックします

オーディオI/O設定を開きます。

この画面はPortacapture X8の入力をStudio Oneで何という名前で扱うかを設定する画面みたいなものです。

おそらく最初はギターではなく入力1という行になっていると思います。これは自分で名前を変更しています。

あとIN1M がついてたり、モノ ではなくステレオ になってIN1IN2 にLRが表示されてるかもしれません(初期状態忘れた)。

Portacapture X8は8個の信号をPCに送れるようになっていて、IN1-2はPortacapture X8のステレオミックス(さっき出てきたミキサー画面で調整した結果の音)、IN3-4はPortacapture X8の入力1-2(INPUT1-2)IN5-6入力3-4IN7-8入力5-6またはEXT INになっています。

チャンネル割り当てについては公式マニュアルPortacapture X8 USBオーディオのチャンネルアサイン にも同じ事が書いてあります。

今回、ギターはXLR端子4(上で言うところの入力4)に挿しているのでギターIN6を指定しています。

ここの設定が重要で、間違ってIN1とかが指定されていると、他の設定も絡むのですがハウリングが起きます。

さっきも書いたようにIN1IN2 にはステレオミックス、これはつまりPortacapture X8のミキサー画面でミックスした音が出力されているんですね。フェーダーを全部下げて音量ゼロにしていれば無音ですが、普通はPortacaptureに入ってきている音が全て含まれているので、USB経由でDAWで再生された音がPortacapture X8に入り、Portacapture X8でミックスされた後にまたこのIN1経由でDAWに入ってきて、それが再生されて…という感じでループしてハウリングする…ということだと自分は理解しました。

ここらへん、たぶんミキサーとかの知識がある人には当たり前の事なんでしょうけど、全然知らなくて理解するのに結構時間かかりました。

トラックへ入力の割り当て

Studio Oneでオーディオトラックを作ります。そして、丸マークの横のドロップダウンから先ほど設定したギターを選びます。

そして●マークの録音ボタンを押すとギターの音が録音出来る状態になります。●マークの横の水色のスピーカーのようなマークも色がついていますが、これはモニターボタンです。録音している内容がリアルタイムで聞ける機能ですね。Portacapture X8のモニタヘッドフォンから弾いているギターの音が聞こえるはずです。

あとはStudio Oneの録音ボタンかテンキーの×キーで録音開始です。

アンプシミュレーターの設定

アンプシミュレーターはStudio Oneのミックス画面で設定します。右下にミックス のボタンがあるので押します。

さっき追加したギターのトラックがあるので右上の+ を押してAmpire を選びます。

なにやら楽しそうな画像が出てきます(笑)

既に追加している場合はさきほどのトラックの中にあるAmpire をダブルクリックすると画面が出てくるはずです。

細かい使い方は割愛します。上の方でアンプやキャビネットの切り替え、一番下でエフェクターに何を並べるかを指定出来ます。

ここでツマミをいじるとモニターしているギターの音も変わると思います。上の方にdefault と書いてある所がありますが、ここからプリセットを選べるのでいろいろ切り替えて試してみると、「あ、あの曲のギターっぽい音だ」みたいなのがあって面白いですよ。

自分でプリセット登録したり、コピー、ペーストのボタンで他のトラックの設定を持ってくることも出来ます。

ちなみにプラグインのタイトル部分にマウスカーソルを合わせるとこんな感じに(笑)

結構いろんな機能がついていて、右上の音叉マークを押せばチューナーになるし、音を録るマイクを複数設置して音量の比率変えたり、マイクの距離をシミュレートしてるんでしょうけどディレイのパラメーターをいじれたりします。

録音と練習の使い分けのコツ

録音はしたくないけどStudio Oneに打ち込みした伴奏に合わせてギターを弾きたい場合もあると思います。この時にそのまま再生すると今まで録音したギターが聞こえてきて邪魔です。とはいえ、Mボタンを押してミュートすると自分が弾いているギターの音も聞こえなくなります。

コツとしてはトラックを複製して練習専用のトラックを作るのが良いと思います。

こんな感じで普段練習するときは録音用のトラックはM を押してミュートして、練習用のトラックのモニター ボタンを押し録音 ボタンはオフにします。録音するときはStudio Oneの録音を開始すれば録音 ボタンを押しているguitar録音用 のトラックに記録されます。記録した音を聞きたい場合はミュート解除すればいいですね。

まとめ

これで録音されるギターの音と同じ音を聞きながらギターを弾くことが出来るようになりました。

音もなかなかリアルですね。実はエフェクターをいろいろ買ったのですが家で練習するにはいらなかったかもしれないとか思ってしまいました。音はほんの少し遅れて聞こえてる「気がする」程度です。全然気になりません。

そもそものミキサーとかの音楽系の機材をよく知らず、Portacapture X8自身がミキサーとしての機能を持っているというのを理解していなかったので、そのあたりでなかなか理解に手こずりました。配線が少ないのはよいことでしょうがデジタル化してなんでも隠蔽・抽象化されると初心者にはなかなか理解しづらくなりますね。


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