リアルに形ができあがっていくのを見るのはやっぱり楽しい。
目次
キャンプ用のミルにコーヒー豆がうまく入れられない問題
休日のささやかなぜいたくは、豆を自分で挽いてハンドドリップで少し手間をかけて作ったコーヒーを飲むこと。
普段はコーヒーメーカーで自動で豆を挽いてコーヒー入れてるんですが、うちのコーヒーメーカーだと豆もかなり粗くしか挽けなくて、お湯の注ぎ方も粉が濡れてない部分が残るぐらい偏ってるので、香りも味も薄めのコーヒーしか作れないのです。
だから休みの時間があるときは手挽きのミルでコーヒー豆を挽いて、ケトルからお湯を注いでドリップしてるんですが、うちにあるミルがキャンプ用のもので豆を投入する口が小さいんです。
計量カップで豆をすくっていれると高確率で豆がこぼれて、あたふたと床を這い回ることに。
そこで漏斗を買ってきたのですが、これが失敗で豆が詰まって全然出てこない。
漏斗の口を切って広げて使ってみたんですが、広げすぎて隙間から豆が飛び出るわ、重さでミルごと倒して床に豆をぶちまけるわ(しかも2回も)で即お蔵入りになりました。
そんなこともあってなんとかしたいなと考えていたところ、うちに3Dプリンタあるから、それで何か作ればいいんじゃね?と思いつきました。
データはBlenderで作成
3DモデルはBlenderで作成しました。
普通はCADのように図面を書くソフト使うと思うんですが、私はだいたいスキルをみにつける場合は、汎用性が高そうなものを選ぶようにしていまして、BlenderならCGも作れるしどうせならこっちに慣れておきたいというのがあってそうしています。
とは言っても、まだBlenderについてはたいしたスキルはなくて、あんまり複雑な形状は作れません。
ただ、3Dモデルの作り方として単純な形を複数くっつけたり、物体に対して別の物体の形で切り抜くというブーリアンという機能があって、それだとシンプルな形状の物はわり簡単につくれてしまいます。
今回は円筒と円錐をくっつけたり中をくりぬいて作ってみました。
もちろん大きさは先に測ってちゃんとうちにあるミルにフィットする大きさで作りました。
あとはstl形式でエクスポートすればOKですが、なぜかスケールを1から1000にして書き出さないと実際のサイズにならないんですよね。
作るときにミリメートルにして、シーンの単位(Scene Unit)にチェックつけてもだめなんですよね。
うちの3Dプリンターのメーカーが事業撤退!?
うちで使っている3DプリンターはXYZPrinting社のda Vinci mini Wという機種です。
新しいPCにしてドライバとか入れてないのでネットで検索したらなぜか500エラー。
調べたらなんとXYZPrinting社は2023年10月に3Dプリンタ事業を撤退していました。
XYZprinting三緯國際 | 3D列印機 – 全方位的3D列印解決方案 XYZprinting三緯國際專注於開發高品質、經濟實惠、且易於使用的3D列印機,提供專業諮詢、教育訓練、代印、售後服務。 www.xyzprinting.com
一応、こちらのページからドライバはダウンロードできましたが、いずれつかえなくなりそうですね…。
とりあえず印刷してみる
Blenderから出力したstlファイルをXYZ Printingのツールで読み込んで印刷用データに変換したら印刷を開始します。
うちのプリンタがだいぶ古くて7年前のものだからというのもあるのでしょうが、印刷にはかなり時間かかります。
縦横10センチ、高さ3センチ程度ですが、1時間ちょいかかります。
3Dプリンタも安くなった。試してみたくて購入した。 | A-TAK a-tak.com
できあがっていく過程みるのはやっぱりおもしろい。
そしてできたのがこれ…
土台部分がずれて印刷されてめちゃくちゃになってます。
3Dプリンタで何か作る場合は、だいたい一発でうまく行くことは希で、印刷してはモデルを修正して印刷を繰り返します。
あまりにも全体的に薄く作りすぎて形を維持できてないのでBlenderにもどって厚めに作ってまた印刷しました。
一時間後…
まだ強度がなくて足場の部分のプラスチックを外したら本体も壊れてしまいました。
ノギスで測ってみるとBlenderでは2mmで設計しているのに実際に出力された物は0.5mmぐらいしかありませんでした。
CADではないのでこういう事が発生するのか、古い機種なので精度が低いのかわかりませんが、Blenderの方でもっと厚めに修正。
三回目。
また土台が崩れてますが、これは3Dプリンターのプラットフォームにスティックノリを塗っておくと安定するのでいったん無視。
あと試作に使っているフィラメント(印刷に使うプラスチックの素材)がPLAといって安いけど質はよくないというのもあります。
ただ、だいたい土台安定させて、フィラメントを良いのに変えればいけそうなのでこれで本番印刷します。
4回目。
おっけー。
フィラメントをタフPLAという一つグレード上のものに変えて、印刷も高精度の設定に変えました。
印刷時間も1時間から3時間に拡大(汗)
はい。綺麗にハマりました。
コーヒー淹れてみる
次の日の朝さっそく使ってみました。
まずはビフォー。
アフター。
よし、こぼれない!
デジタルの世の中だからリアルが楽しい
3Dプリンタでいくつもの部品を組み合わせる物だったり、アート的なものを作るのは、それなりのセンスや知識、スキルが必要だと思いますが、こういうちょっとした不便を解消するぐらいだったら、割とある程度パソコンが使えればできると思います。
最近は3Dプリンターも安くなっていて↓これなんかは評判良さそうです。
今のプリンタのフィラメントが切れたら、Bambu Labに乗り換えようかなと思ってます。
使う人いるのかは謎ですがstlファイルも一応置いておきますね。
それでは、また。