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DaVinci Resolveで写真編集するワークフロー

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DaVinci Resolveで写真編集するようになって4ヶ月。だいたいフローが固まってきたのでせっかくなので共有してみようかと思います。

最初にお伝えしておくと省力化を追求していろいろプログラム作ったりツールを導入したフローになってますので、そのあたり難しいという方は流れだけ見て、まず手でやってみるとよいかと思います。

写真をPCへ取込

ここはお好みで。

私はちょっと使い方難しいですが FreeFileSync を使って日付毎のフォルダに自動で取り込まれるようにしています。

こちらは付属の監視アプリを入れるとメディアをリーダーに繋げるだけでコピーが始まるようにもできます(設定が面倒なので今は使ってません)。

カードを挿したら自動で動画を取り込みたい | A-TAKa-tak.com

大事なデータなので本当はコピー後にベリファイもすべきでしょうが、コピーに時間かかるので簡易に済ませてる感じです。データ消えたときは泣く覚悟です(笑)

ちなみにDaVinci Resolveに付属しているクローンツールはちゃんとチェックサムを見てくれるので、安全重視だったらそちらを使った方がよいでしょう。

DNGへの変換

DaVinci Resolveは各社のRAWを直接読み込めないのでDNGファイルに変換する必要があります。

変換にはAdobe DNG Converterを使います

https://helpx.adobe.com/jp/camera-raw/using/adobe-dng-converter.html

使い方はそんなに難しくないので割愛します。

ちなみに私はスクリプト(Windows専用)を組んでいてFreeFileSync取込後に自動でDNGに変換するようにしています。

a-tak/LaunchAdobeDngConv

DaVinci Resolveプロジェクトの設定

私はDaVinci Resolveに写真用のプロジェクトを一つ作って、そこで写真は一元管理しています。
今の所1万ファイルぐらいありますが特に問題なく使えています。

プロジェクト設定で出力したい画像サイズを指定しておく必要があります。

カラーマネジメントでタイムラインはsRGBにしておいた方が良さそうです。
Xで教えていただいたんですが書き出したデータにカラープロファイルが埋め込まれないので、プロファイルがないときにだいたいsRGBで扱われることが多いらしく、その前提のタイムラインにした方が齟齬が少なそうということのようです。

実際sRGBのタイムラインで編集して書き出したファイルを実際Windowsのフォトアプリで開いて見比べても色に差異はありませんでした。

DaVinci Resolveへの取込

DaVinci Resolveへ写真を取込する前にメディアページの真ん中あたりにある三点リーダーボタンから 「フレーム表示モード」を「個別」にしておきましょう。これやらないと連番のファイル名の写真が一つの動画クリップのように取り込まれてしまいます。

最初にいっかいやっておけば次回からは大丈夫

写真の取込ですがカットページの上にあるインポートメディアフォルダのボタンで取り込むのがオススメです。

このボタン

これだと指定したフォルダのサブフォルダ構造も含めて自動的にビンを作って写真を放り込んでくれます。
これにより撮影毎に一つのビンが出来てそこに写真が入る形になります。

タイムラインへの取込

DaVinci Resolveで写真編集する上での鬼門は縦写真です。

DaVinci Resolveは動画編集ソフトなのでタイムライン毎にしか画像のサイズを指定出来ません。
横5776 x 縦4336のタイムラインを作って、そこに横4336 x 縦5776の縦構図の写真を放り込むとはみ出しますし、縮小すると左右に黒い余白が出来て書き出し時に都合が悪いです。

ここについては横写真用のタイムラインと縦写真用のタイムラインに自動で仕訳するLuaスクリプトを作成しました(Studio版じゃないとスクリプトはつかえないかも)。

あ、一応普段から使ってはいますがファイルを扱うものなので、元のファイルはバックアップするなど最初は用心してお使いください。

https://github.com/a-tak/VerticalHorizontalSorter

スクリプトをインストールして実行すると、開いているビンにある写真の縦横を判断して縦用と横用のタイムラインに仕訳します。

縦写真と横写真のタイムラインを自動で作って放り込みます

このスクリプトはJPEGとDNGが同じフォルダに格納されている前提で動くので、そこが違うともしかしたらうまく動かないかもしれません。

写真を選別する

次にカラーページで写真を選別します。

上にあるクリップを押して真ん中あたりに写真が並ぶようにします。

クリップ押すと写真の一覧が出てくる

右上の Lightbox を押すとLightroomのライブラリ表示のようにもできます。

Lightbox表示

デュアルモニター環境の方は ワークスペース > ビデオのクリーンフィード からもう一つのモニタを指定しておくと、全画面プレビューできるので確認がしやすいです。

ビデオのクリーンフィード

カーソルキーの上下で前後の写真に移動することもできます。

私は現像したい写真に印をつけるために Gキーを押してフラグをつけています。

ここでトラップなのはフラグ削除もショートカットキーで操作できるようにと割り当てしてみたくなると思いますが、フラグを消去 をショートカットに割り当てて実行すると、選択している写真だけではなくすべての写真につけたフラグが消えてしまいます。

何回かこれで泣いた

困ったのでこれもスクリプトを作りました。

a-tak/VerticalHorizontalSorter: This script uses Davinci Resolve Scripting to determine the aspect ratio of photos and sorts them into separate timelines accordingly.

ただ選択している写真のフラグを消すためだけのスクリプトです(笑)

これをインストールして、 キーボードのカスタマイズ(ctrl + alt + K)でこのスクリプトを指定すればちゃんと選んだ写真のフラグだけを消せます。
(私はctrl + Gに割り当てました。)

フラグを立てたら上のクリップの所からフラグ付きクリップ > すべてのフラグを指定すれば、フラグを立てた写真のみ抽出できます。

色を調整する

あとはDaVinci Resolveで色調整です。

ここは動画編集するときと同じなのですが、写真編集しやすいように工夫しているところあるので紹介しますね。

RAWには固定でこういうノード構成を入れています。

ノイズリダクション用ノード

AI UrltraNR

あんまり使わないですけど、ノイズが多い場合はモードをAI UltraNRにして分析押すとノイズ取ってくれます。DaVinci Resolve有償版でのみ使えるノードです。

ノーマライズ用ノード

この記事の後ろの「課題」にもあげてるんですがDaVinci ResolveでRAWを開いても色がついてません。LightroomとかだとAdobeのプロファイルがあたったりするんですが。

このノードは中に複数のノードが入っていて、ほどよく色づけをする処理を入れています。私はLUMIX GH7のスタンダードプロファイルの色が好きなので、それに似るように作りました(SIGMA BF手に入ったらそれも作らないといけないな…)。

レンズ補正ノード群

ここはレンズ補正するノードをパラレルに配置しています。レンズにあわせてノードを有効に戻して切り分けてます。上はM.ZUIKO 17mm用で下は12-100mm用みたいな感じです(ズームレンズは倍率によってゆがみ変わりそうだけど)。

傾き補正ノード

傾きや台形補正をやるノードです。DaVinci Resolveの「変形」というノードを使っています。

切り抜き用ノード

トリミング用のノードですね。

使ってるノードは傾き補正に使っているのと同じ「変形」ノードですが、こっちはズームと位置のパラメーターだけ触るように役割分担しています。

まとめて一つのノードにしてもいいんですが、片方だけ効果をオフにしたいという時に役割ごとにノードわけておいたほうがやりやすいんですよね。

グリッド表示ノード

グリッドを表示するだけのノード。傾き補正の時にONにしてます。

エフェクトの中に「グリッド」というのがありそれを適用しています。グリッドの数や線の幅とか透明度(ブレンド)はこんな感じに調整しています。

明るさ補正用ノード

必要に応じて露出補正するノードです。プライマリーホイールをここでいじるケースが多いです。

レタッチノード

Effectsの中には複数のノードが含まれていて、私がよくやるカラー調整のノードを入れています。

コントラストやカラースライス、ブルーム、ハイライトやシャドウに色を乗せる処理、ビネットエフェクトなどかけてます。

調整ノード

動画で言うと「セカンダリー」という部分的にマスクを切って調整するようなことをやっています。

こんな感じで写真の左下隅からグラデーションで暗くしたりとかはここでやってます。

シャープノード

画像にシャープ化をかけてるノード。DaVinci Resolveは結構やわらかめな描写になるような…。それでここでお好みでシャープにしてます。
水滴と三角のマークの中の右上の水滴マークが「ブラー」の設定になっていてわかりづらいけど「範囲」というのを下げるとシャープになります。

フィルムグレインノード

写真に粒状感を出すエフェクトを入れています。使っているのは有償版にある「フィルムルッククリエイター」ノード。

カラーブレンドやハレーション、ビネットは全部ゼロにしてグレイン載せるためだけに使っています。

お決まりノードを自動で適用

上にあげたVerticalHorizontalSorterスクリプトの機能で特定のパワーグレードをRAWに自動適用する機能があり、そこにこのお決まりのノードを入れています。

書き出し

次に書き出しですね。
ファイル > 書き出し > 現在のフレームをスチルとして でJPEG等で書き出せます。

私はctrl+Pを割り当てています(デフォルトこれかもしれないですけど)。

枚数が多い場合はデリバーページで書き出してもよいと思います。

今回のフローの課題

一応、これで私はそこまで特に不自由なくDaVinci Resolveで写真を扱えています。ただ、やっぱりLightroomとかの専用ソフトと比べるといくつか気になる部分はありますので、最後にそこをご紹介しておきます。

DNGに一度変換しないといけない

Adobe DNG Converterで一括変換できるのでそこまで手間ではないですが、他の専用ソフトに比べると一手間かかります。

RAWは取り込んだ直後は色が薄い

Lightroom Classicだとしっかり写真を開いた瞬間から色がしっかり着いてますが、DaVinci ResolveだとRAWはかなり薄い色で最初表示されます。

カラーブーストをガンガンかけて色づけていく作業が必要で、ちょっと面倒です。

2024-12-31追記
最初に色をつけるパワーグレードをギャラリーに登録して適用するようにしたらだいぶ楽になりました。ここも自動化したいですね。

2025-01-03 追記
自動化しました

縦横写真をまとめて時系列で確認できない

縦横でタイムラインをわけているので、縦横混在した状態で時系列でみれません。

「この写真は縦でも撮ったはず」と思ってもタイムラインをいちいち切り替えないといけません。

地味にいやなところです。

RAWとJPEGが別々に表示される

LightroomだとRAWとJPEGは一つにまとまって表示するようにできますがDaVinci Resolveではできません。あと連射した写真もまとまらないですね。連射しまくる人はうっとおしいかも。

あんまり早くない

動作はわりともっさりしてます。

キャッシュが結構食う

DaVinci Resolve自体がキャッシュ作りまくるソフトなんですけど、写真でも結構作られますね(なんでだろうな…)。

私の場合は一万枚近くの写真で230GB程キャッシュが出来ています。これでも全部の写真のキャッシュができてるわけではなさそうなのでもっと増えるかも。定期的にお掃除したがよいでしょう。

こんな感じです

ということでDaVinci Resolveでの写真の管理方法を紹介してみました。

縦横の写真を切り分けるスクリプト作ってからはだいぶDaVinci Resolveでの写真編集も苦ではなくなってきました。

私も撮る時は一日300枚ぐらいは撮ったりしてますが、それでも普通に使えてます。

DaVinci Resolveのカラーページ大好きな人は写真も試しに編集してみてはどうでしょうか。

では!

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