写真(RAW形式)の安全な保管方法がないかと調べていたら「Adobe Revel」というサービスを見つけました。
目次
大量の写真を安全に保管するにはどうすればいいのだろう
過去、うっかりミスで今まで撮ってきた写真のデータを全部ぶっ飛ばしてしまいました。
Yosemiteクリーンインストールでデータ消してもうた | A-tak.com
無くなると二度と手に入らないものが今まで自分が撮ってきた写真。こればっかりは、同じものを手に入れることはどうやってもできない。
それ以来、写真のバックアップをどうにか二重化したいと思っていました。
要件を考えてみると…
- 容量はテラバイト級が望ましい(既に写真のライブラリが200GBに達している)
- RAWも保存できる(最近、RAWでしか撮ってない)
- 写真を取り込みしたら自動でバックアップされる
- 早い(遅いと普段使えない)
というあたりが必要かと考えた。上の方が優先度としては高い。
容量無制限のAdobe Revel
まずはクラウドでの検討をしてみた。「容量がテラバイト級」と「RAW形式も保存できる」という二つの条件だけで、既に主要なサービスは軒並み検討対象から外れた。唯一条件を満たしていたのが「Adobe Revel」だけだった。
Adobe Revelは月額500円払うことで写真を無制限にクラウドに保存できるようになる。サービス開始当初はRAWは駄目だったのか、あちこちの記事でRAWは保存できないというのを見かけるが、うちのMac環境から写真をアップした感じではRAWも保存できている。
ただ、ちょっとAdobeのサポートサイトには以下のように微妙な記載になっている。
Adobe Revel – サポート
Revel は現在、写真と動画ファイルをサポートしています (Revel Windows 8、Revel iOS および Adoberevel.com は Revel に保存したすべてのビデオを再生できます)。
Mac :
写真 : jpg、
iOS :
写真 : jpg、png
ビデオ : mov (iPhone / iPad で撮影したビデオ)
RAW ファイル : arw (SONY)、cr2 (CANON)、crw (CANON)、dng、erf (EPSON)、raf (FUJI)、3fr & fff (HASSELBLAD)、dcr (KODAK)、mrw (KONICA)、mos (LEAF)、rwl (LEICA)、nef & nrw (NIKON)、orf (OLYMPUS)、rw2 (PANASONIC)、pef (PENTAX)、srw (SAMSUNG)
Android :
写真 : jpg、png
ビデオ : mp4、3gpWindows 8 :
写真 : jpg、png
ビデオ : mp4、wmvAdoberevel.com :
写真 : jpg、png
ビデオ : avi、mov、mpeg、m1v、mpe、mpv、m2p、m2v、mpg、avc、264、3gp、3g2、m4v、mp4、mts、m2ts、dv、wmv、flv、asf、tod
RAW ファイル : arw (SONY)、cr2 (CANON)、crw (CANON)、dng、erf (EPSON)、raf (FUJI)、3fr & fff (HASSELBLAD)、dcr (KODAK)、mrw (KONICA)、mos (LEAF)、rwl (LEICA)、nef & nrw (NIKON)、orf (OLYMPUS)、rw2 (PANASONIC)、pef (PENTAX)、srw (SAMSUNG)
RAWファイルの記載はあるのだけど、なぜかiOSとadoberevel.comだけが対応となっている。Macの所にRAWはない。ところが最近、写真はRAWしか撮ってないけど、その写真もアップされている様子。アップロード後、adoberevel.comから写真をダウンロードしたらちゃんとRAW形式(うちはPanasonicのカメラなのでrw2)のファイルがダウンロードできた。
それならばMacのRevelアプリからRAW形式でファイルを書き出してみようと思って試すと、なぜかNetwork Errorとなり実際の書き出し出来なかった。オリジナルの元ファイルをFinderで表示するメニューを実行しても、同期されていないというエラーになる。うーん、謎だ。RAW目当ての人は体験版でじっくり検証してみた方がいいかもしれない。
ちなみに写真のアップロードはかなり早く、RAWでも一枚一秒かからないぐらいのスピードでアップされている。もしかすると、バックグラウンドで送信されているだけかもしれないが。
ちなみにAdoberevel.comからのダウンロードはそんなに早くなくて15MBのRAWファイルを落とすのに1分33秒掛かった(毎秒140〜150kbぐらい)。
Adobe Lightroomと連携しないのがおしい
写真管理はAppleのApertureを使っていたがApertureがまともにYosemiteで動いてくれないので、Lightroomに乗り換えた。ただし、Adoboe Lightroomのカタログ管理とRevelの管理は完全に別物なので、自動で連携してくれない。以前は、LightroomからRevelへ吐き出ししてくれるプラグインが公開されていたようだが、なぜか公開停止されている。なぜだ。
初回はLightroomの写真のマスターがあるフォルダをRevelに一括で突っ込んでしまえばいいのだけど、その後は写真を取り込みした後にフォルダをRevelに毎回手動で突っ込んであげないといけない。うーん、めんどくさい。
そもそもLighrroomとRevelは別管理なのでLightroomで一生懸命整理したフォルダ分けやコレクション、写真の編集結果も連携されない(そもそもRevel自体に高度な管理機能はないが)。二重管理はちょっと厳しいので、せっかくならLightroomと連携してくれればいいのだけど、そうなってくるとLightroom mobileの立ち位置がよくわからなくなってくるので、Revelは今後も今のままの機能なのかなあ(勘だけどRevelとLightroom mobileは裏側では同じような仕組みを使ってるような気がする)。
一括ダウンロードがないのがおしい
写真のバックアップ用途として考えると、アップした写真を一括で落とす機能も必要。しかし、残念ながら現状、adobe revelにアップロードした写真を一括ダウンロードする機能はないみたい。
デジカメの写真整理に朗報! Adobe Revelですべて解決(5/6) | nikkei BPnet 〈日経BPネット〉:日経BPオールジャンルまとめ読みサイト
今後バックアップのための一括ダウンロードなどの方法も用意していきたいと思っています
こちらの記事によるとAdobeの中の人が今後一括ダウンロード機能も提供したいと言っている様子。一括はないけど、同期させて1枚ずつ書き出しはできそう。
Mac版Revel自体の機能もシンプル
あのYosemiteで追加された「写真」アプリよりもシンプルかも。あれのモーメントがなくなった感じ。ちょっと大量の写真を閲覧するには向いてないような気がする。
結局NASを新調し保管することに
結局、「容量無制限」と「RAWもいける」というところで一ヶ月試して見ましたが、Revelに写真をアップするのが面倒なのと、Lightroomとの二重管理が嫌なのと、Mac版のRevelアプリの動きが怪しいので結局使うのは辞めてしまいました。
あと、これはネットワークの問題かもしれませんが、1枚のRAW(15MB)のダウンロードに1分半掛かってしまうのも問題です。私の写真ライブラリには2万7千枚の写真が登録されていますが、これを全部ダウンロードするとなると、28日間もかかってしまいます。
そんなわけで私は怪しい動きをしていたお手製のNASをQNAPにリプレースしてがっちりバックアップとるという方針にしました。やっぱりRAW形式の写真バックアップをクラウドで行うというのは、まだ難しそうです。
新しいNASの構築に関してはそのあたりは最近記事をアップしているQNAPの記事をご覧ください。