さすがに秩父は遠かった…。
埼玉県秩父郡の長瀞(ながとろ)までクロスバイクで旅してきました。
目次
朝四時出発
今までのライドの実績からするとだいたい10kmの距離で一時間。
実際の自転車の速度としては時速18kmから20kmを超えるぐらいは出てますが、信号待ちで止まったり休憩や食事摂ったりする時間を全部踏まえると、おおよそ10kmの距離で一時間の換算になってしまう。この指標は前から変わって無くて多少はロングライドに慣れて長距離走れるようになったものの、自転車に乗ってる時間も長いので食事休みや休憩もとる回数が増えて、1時間10kmの基準はなかなか伸びない。
今回、出発点の神楽坂から秩父の「長瀞(ながとろ)」までの距離は100km強。さっきの計算で行くとなんと片道10時間!
長瀞で軽く観光するとなるとせめて昼過ぎぐらいには着いておきたい。4時に出発すればお昼二時に現地到着なので夜中の3時に起きて準備が必要だ、ひえー。
現地で三時間ほど滞在するとなると夕方五時。そこから仮に自走して帰るとなると帰り着くのは夜中の三時😅
「帰りは輪行だな」と計画段階では考えていたのですが…。
ルートはStravaおすすめコースで
Googleマップでルート検索しても自転車で走りやすいかどうかまでは意識してルートを出してくれません。
そんな時はStravaのルートビルダーです。
やや操作しづらいところはあるもののサイクリストに人気のある道路を中心にルート検索をしてくれるので快適なルートが選ばれる事が多いです。
例えば荒川サイクリングロードは途中未舗装の道路があったりしていて、慣れている人だったら河川敷を降りて通常の道路を通るのですが、私のようにそんなに走っていない人は突如未舗装道路に突入したりして困る事があります。
Stravaルートビルダーだとそのあたりもうまく回避するルートが形成されて安心です。
また上り坂が苦手な人はルートビルダーの「経度上昇(たぶん高度上昇の間違い)」と書かれたスイッチを押すと上りの少ないルートを探してくれます。逆にいうとこのスイッチ入れておかないと「峠大好きっ子」の為のルートが選択されます。どんだけみんな峠好きなんだよ。
ただ、Stravaの高度表示がどうもへんな気がしていて本当に高度が少ないルートが選ばれているかはわかりません。感覚的には確かに少ないような気はしますが。
ちなみに以前は100Km 超えるぐらいのルート検索をするとエラーでまともに動かなかったのですが、最近バージョンアップして、まともに動作するようになりました。昔使っててエラーで使えないと思ってる人は再度チャレンジしてみるといいでしょう。
さておき今回はStravaを信用して以下のようなルートにしてみました。
[追記] どうやらマップのデータ消してしまったようです…
赤が実際今回走ったルートで紫はStravaのルートです。赤で塗りつぶされ紫あまり見えないですけどね。
まだ暗いけど走ります
前日は九時就寝、朝三時起きで四時から出発です。
神楽坂から一旦301号線に出てひたすら北西へ。朝の四時だと朝が早い東京といえども真っ暗です。車もほとんど走っていません。ただ、この時間みんな眠いのか路肩に止めている車は後ろから近づいてきているのに気づかずドアは開けるし、昼間だったら普通に車きていないか確認しそうなのに気にせずトラックの前を歩いて車道に出てきちゃう人が結構いて危ないですね。
板橋を超えて荒川サイクリングロードに突入します。時間は朝五時。まだ周りは真っ暗です。
ひたすら荒川沿いを北西へ。前の日に雨が降っていたらしく路面の所々に水たまりが。泥よけ装着してなかったので、結構な水しぶきをうけて、泥でサイクリングジャージのところどころ茶色いシミが😓
それにしてもこんな真っ暗な中をライトも持たずに反射素材すらつけずに散歩されているおじいちゃんおばあちゃんが本当に多い。河川敷沿いには街灯はなく東京とは思えないほど暗い箇所がほとんどで足元すらちゃんとみえないんじゃなかろうかと心配になる。せめて服装ぐらい明るいものにした方がいいんじゃないかと思う。ライトをちょっと明るめの400ルーメンにして注意しつつ走行。
今回は榎本牧場まで走ったときは全然違って体調も万全なので快調に進みます。
5時15分、少し空が明るくなりつつある。猫発見。構って欲しいタイプの猫みたいで寄ってきたので少し遊んであげたが、すぐに飽きてどこかに行ってしまった。
毎度の朝霧水門。空がだいぶ明るくなってきた。
6時15分、朝日が見えてきました!
川越線の鉄橋。いつも手前の治水橋で左岸に渡ってしまうので初めてのアングル。
夏場に比べてだいぶ涼しく汗をかかないのでトイレが近くなる😅。ちょこちょこ荒川沿いを離脱してコンビニへ寄り道を繰り返す。
荒川サイクリングロードを外れ入間川に沿って北上。ひたすら北西へ向かい東武東上線の高坂駅を超えたセブンイレブンで休憩していると急に雨が!
レインウェアはまだ持ってないので小雨の中走り出す。あいにくしばらくすると雨はやんで一安心。レインウェアも買わないといけないなぁ…。
ガーミンの電池がピンチ
気づくとサイコンとして使っているGarmin Fenix 5sの電池が既に半分以下に。そして、ガーミンの充電ケーブルを家に忘れてきた事に気づく😱
中途半端なところで電池切れは嫌なのでGPSのモードをUltra Trackモードに変更。このモードは電池の消費を押さえてくれるらしい。
ただ、GPSの追従がかなり悪くなってナビとしても使っているとしょっちゅうコースアウト警告が表示されたり、気づくと曲がり角を通り過ぎてしまっていて結構ストレスが溜まる。
次からは自転車旅に持っていくものリストを作ってケーブル忘れないようにしよう。
クロスバイクには厳しい上り坂が続々登場!
高坂超えたあたりから、少しずつ秩父の上りの気配が!
まずは物見山で上り坂、そして「ときがわベースサイクリングサポート」から北上し今回一番の難所である松郷峠。
つくばの不動峠以来の山登り。楽では無かったけど不動峠よりは短くて上りもゆるくて楽勝だった。頂上は特に何も無くて気づかずに通り過ぎる所だった。
松郷峠の頂上でたまたま来ていたローディーさんと立ち話。江東区から来ているらしい😲
ここの峠は通り道で割とマイナーらしい。ノーマルなクロスバイクでここまで来ている事に驚かれてしまった。確かに峠は厳しい。デカいサドルバッグに荷物も詰まってるしな😆
TREKのジャージ着ていたのでTREK好きなんだろうな。自転車よく見てなかったけどトレック仲間かな。自転車乗りってみんな挨拶してくるし親切だし爽やかでいいな。
峠を越えたらダウンヒル。麓に赤い鉄橋がある。天岸歩道橋というらしい。
ここを超えるとまた上りが…。坂の途中で休憩。
さらに登ると突然巨大な赤橋とダムが。玉淀ダムというらしい。
そしてやっと長瀞の標識が!
橋から川を眺める。これ荒川らしい。緑色で湖みたい。実際さっきの玉淀ダムでせき止められてるのかもしれないけど。
あと少しと思ったら最後の最後で実は金尾峠という峠が待ち構えていて足が持ちこたえられず初めての自転車押し歩き。さすがにこれだけアップダウンが連続してるとだめですね。
押して歩いていると正面からさっそうと下ってきているローディーの人の顔が少しニヤニヤしてた😆
金尾山つつじ公園駐車場で休憩。水分補給して既にこの時膝が痛くなっていた足をストレッチ。
ついに長瀞へ
そして、またダウンヒルで峠を駆け下りるとついに長瀞に到着。
13時前なので今回は10時間は掛かりませんでしたね。
長瀞オートキャンプ場を飛び越えるように掛かっている金石水道橋を自転車を押して渡る。渓流って感じですね。
時間は13時過ぎ。行きたかった「お豆ふ処 うめだ屋」へ。
しかし、まだ13時だというのに既に食事は終了してしまっていた…のだけど帰ろうとしていたところ「一名分ならまだあります!」と呼び止められる。ラッキー!
ランチは秋ランチ1種類との事でそちらを。おぼろ豆腐に揚げ豆腐、湯葉におからと豆腐づくし!
おぼろ豆腐もおいしかったし、おからがタマネギまぜてあってタマネギサラダのようで美味しかった。
豆腐料理に舌鼓をうっていると知人からLINEでWebMoney買ってくれと言うメッセージが届く。完全にアカウント乗っ取られてるじゃねえか😀。あまりもベタすぎて一人大ウケしてしまった。他の客の目があるのにやめてくれ😀
さておき、+500円のデザートドリンクセットも頼んだ。
豆腐のレアチーズケーキと豆乳ラテ。豆腐感はなかったけど美味しかった。
お店も古民家そのままという感じで雰囲気抜群でしたね。ごちそうさまです。
長瀞観光
ここまで来るのに峠いくつか超えて110kmぐらい走ってますので、既にクタクタではありましたがせっかく来たので長瀞を観光します。
長瀞駅。レトロですね。駅前は観光客で賑わってました。ちなみに川沿いの道は車やツアーバスで渋滞してました。人気の観光地なんですね。
長瀞岩畳商店街。江ノ島の参道前の商店街みたいに狭めの通りの両脇にお土産物や食べ物のお店がひしめいてます。人もひしめいてます😅
私は自転車押しながらだったし人も多かったので商店街はスルーしたのですが、せっかくだから「阿佐美冷蔵」の天然かき氷を食べれば良かったですね。
商店街を抜けると国の名勝・天然記念物に指定されている長瀞渓谷の岩畳です。
カヌーやラフティングしてる人もいっぱいです。
岩畳の後は混み合う商店街を迂回し、旧新井家住宅に向かいました。
地元のボランティアのおじいさんに説明してもらったのですが、暴れん坊将軍で有名な江戸幕府 八代将軍 徳川吉宗時代に建てられたもので、屋根の下地が竹、その上に栗の木板を石で押さえただけという見た事無い様式の建物でした。
ここら辺は作物が育たず養蚕が盛んで、この建物にもその名残があるとか。
外観も中も時代劇に出てくる家そのままという感じで、ちょっとタイムスリップしたような感覚を味わえますよ。
次は寳登山神社(ほどさんじんじゃ)。西暦111年まで遡らないと歴史を語る事ができない神話のような神社。
日光の神社に造形が似てる。関東は華美な彫刻満載な神社が多いね。
車のお祓いということもやっているようで、神主が「オーライオーライ、ストップ」と車を誘導する姿は新鮮でシュールだった。
ここからローブウェイで山頂にいけるらしいが、やや疲れていた事もあって上りはしなかった😅
輪行せずに自走で帰る
前日の計画では長瀞から輪行して帰るつもりでしたが、せっかくこんなに上り坂を登ってきたのに、ダウンヒルせずに帰るのが勿体なく感じて自走で帰れるところまで帰る事にしました。
戻りはStravaで上りが少ないルートを検索してセットしていたので、峠は越えずにひたすら下り基調。自然とスピードが乗ってきます。
熊谷駅付近から荒川サイクリングロードに合流したのですが、やはり明かりが無くて真っ暗。しかも向かい風が結構強い。故障持ちの右膝も相当痛くなってきたので、川沿いの道を降りてファミレスで夕食を兼ねた休憩。
連休2日目でファミレスも行列ができていてだいぶ時間を取ってしまったのだけど時間は既に20時。暗闇と向かい風の荒川を走るのは怖かったので、中山道をひたすらまっすぐ都内まで進む事にしました。
自滅
膝の痛みも酷くなってきて注意不足だったのでしょう。交差点の手前で左折レーンが増えたと思って左にハンドル切ると突然の衝撃。あいにく転倒はしなかったのですが、自転車のペダル部分を歩道と車道を隔てるコンクリートにぶつけてしまったようです。反射板もついてなくて存在自体にまったく気づかなかったので焦りました。
特段自転車自体に大きなダメージはなく走る事ができたのは幸いでしたが、夜は見えづらくて怖いですね。度入りのアイウェアに変えようかな…。
膝の痛みに栄養ドリンク?
注意不足も招いた右膝の痛みは長瀞に着く前から感じていたのですが、軽めのギアで90以上のケイデンスでペダル回すと負担が掛からずに楽だということに気づいて、それでしばらく進んでました。しかし、そっちの筋力も使い果たしたのか次第にそれでもつらくなってきて、こまめに休憩取りながら進む事になりました。ストレッチしてもほぼ効果無し。
ケイデンスあげたからか、ふくらはぎも少し違和感を感じてきたので「たしかビタミンとかとらないと足がつるんだよな(本当はミネラルみたいですが)」と思ってコンビニでリポビタン11を飲んで、しばらく走っているとあれだけ痛かった膝の痛みがかなり低減。理由はよくわかりませんが別に特段ほかに何かした覚えがないので、ビタミン不足が何か膝に悪い影響を与えていたのかもしれません。
やっと帰宅
膝の痛みに相当苦しみつつ疲れた身体を鞭打ちながら走り続け、膝が復調してきても都内では信号にしょっちゅう捕まり距離が縮まらずやきもきしてましたが、なんとか神楽坂まで帰ってきました!
到着したのは夜中1時頃。自転車漕いでた時間は11時間47分。休憩も含め出発して戻ってくるまで、なんと20時間41分! 徹夜まではいかないにしろかなりハードな一日でした。
さすがに長瀞からの戻り道は「早く家に帰り着きたい」しか思えなくてしんどかったです。しばらくはこんなハードなサイクリングは控えたいぐらい(と毎回言ってる気もするが😀)。
途中、熊谷や上尾などの大きい駅の近くを通ったときは輪行して帰ろうかちょっと迷いましたが、クロスバイクは重いので輪行もそれなりに大変なんですよね。バラすのも大変だし。結局、そのまま家まで自走して戻ってきました。
戻ってきて一晩ぐっすり休みましたが、身体の疲れもなかなか取れず、一日経った今でもがっつり疲れが残ってる感じですね。栄養ドリンク飲んでだいぶマシになりましたが。
しかしながら頑張ったおかげで今回218kmと自己最長記録を達成できました。ここまでハードにロングライドするとロードバイク欲しくなりますね。次はどこにいこうかな。
↓今回の記録